8020達成で、本当に食べ続けられる?

  • コラム

8020(ハチマルニイマル)運動は、多くの方が一度は耳にしたことがあると思います。その名の通り、「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。しかし近年、8020達成者は増えているのにも関わらず、噛むことや飲み込みが十分にできない方が減らないと言われています。それは、ただ歯が多くあれば良いわけではないからです。

食べ物を食べるときは、唇で掴み、歯で噛み、舌でこすりつけ移動させ、喉に送り込み、飲み込みます。この一連の運動が加齢や病気などによって低下していくことを「口腔機能低下症」と言います。また、その時にお口の中のケアが出来ていないと菌を飲み込み誤嚥性肺炎へとつながります。

昨年当院で口腔機能精密検査を行った方の9割以上が口腔機能低下症と診断されました。4月から診療報酬改定で検査を受けられる年齢が65歳から50歳に引き下がりました。50歳を超えたら、早期に自分の口腔機能を自覚することが本当の「食べられる」に繋がります。

最近むせる、硬いものが食べにくい、物が口の中に残る、口の中が汚れている、食べこぼしがある、口が渇くなど些細なことでも気になることがあれば検査をおすすめします。

歯科衛生士 松本

関連するスタッフコラム